治験データ安全性モニタリング委員会 (DSMB)

image_pdfSave as PDFimage_printPrint this page

はじめに

試験の実施中には多くの異なる問題が発生する可能性があり、それらはデータ安全性モニタリング委員会 (DSMB) による大胆な意思決定を必要とする場合があります。試験データと中間解析は、しばしば試験の科学的妥当性、臨床的に意義があるかどうか、倫理的かどうかの再評価が必要になることがあります。これにより、以下のような変更が生じる場合があります。

  • 治験実施計画書
  • 試験の論拠
  • 手順面
  • 包含および除外基準
  • 使用される医薬品および用量。

参加者に対する当初のベネフィット/リスク評価がもはや有益ではないという証拠が生じたとき、または有益な効果が、すべての参加者にその治療を施さないことは非倫理的であることが明らかなときは、試験が早期に終了する場合があります。

これはすべて、治験参加者の継続的な観察と、試験実施の全体的な監視が必要になります。この継続的な観察を確実に行うために、治験依頼者は試験モニタリングプロセスを実行し維持します。

なぜ安全性のためにデータ監視をするのですか?

治験では多くのデータが収集されます。試験参加者の権利と総合的な健康の保護を確実にするために、継続的な監視が行われます。これには、予期しない安全信号など、応急手当てを必要とする安全に関する事項があるかどうかを示す報告プロセスの設定が含まれます。

安全信号とは何ですか?

データから何らかの問題が生じると、安全信号が生じます。安全信号は、介入と有害事象の間の因果関係、またはさらなる措置を正当化するのに十分強力であると判断される一連の関連事象を示唆します。

データ安全性モニタリング委員会とは何ですか?

データ安全性モニタリング委員会 (DSMB) とは、関連分野の専門家である独立した個人によって組織される、試験外部のグループです。このグループは、1 つ以上の進行中の治験から蓄積されたデータを定期的に検証し、治験依頼者に以下を助言します。

  • 試験参加者の継続的な安全性。
  • 試験の継続的な妥当性。
  • 試験の継続的な科学的メリット。

すべての治験にデータ安全性モニタリング委員会 (DSMB) が必要ですか?

安全性のモニタリングはあらゆる試験に不可欠かつ不可分な部分ですが、すべての臨床試験にデータ安全性モニタリング委員会 (DSMB) が必要というわけではありません。DSMB の設置は、以下を目的とした試験で重要となる場合があります。

  • 命を救う。
  • 生命を脅かすほどではない病気だが、長期試験において安全性を監視する。
  • 健康への深刻な悪影響のリスクを減らす。

DSMB の存在が特に重要となるのは、研究参加者の安全性を確保するために中間データ解析が必要とされる試験です。

データ安全性モニタリング委員会の特徴

データ安全性モニタリング委員会 (DSMB) の主な特徴は、あらゆる政治的、社会駅、専門的、市場的、または財務的な影響を受けるべきではないということです。

DSMB のメンバーは治験依頼者によって選択および指名されますが、そのメンバーは試験、治験依頼者、またはその客観性に影響を与える可能性のあるその他の活動や存在とのあらゆるつながりから完全に独立している必要があります。

DSMB の規模と構成は試験によって異なります。臨床および統計の経験があるメンバーが常に所属し、大抵は倫理および特定の疾患分野に関する専門知識を有するメンバーも名を連ねます。個人を DSMB に指名する条件は透明である必要があり、DSMB の手順は明確に定義され、適切に文書化される必要があります。

患者はデータ安全性モニタリング委員会のメンバーになれますか?

最近では、経験豊富な患者や、その他の患者団体の代表者が、データ安全性モニタリング委員会 (DSMB) に名を連ねる事例が増えてきています。患者代表であっても、DSMB のメンバーになると他の参加者と平等に扱われ、試験において機密の厳守が求められます。DSMB のメンバーとなった患者代表は、病気と付き合う患者の経験などの貴重な情報を得て、患者と参加者の最大の利益を保護するのに貢献できます。

データ安全性モニタリング委員会はどのように機能しますか?

データ安全性モニタリング委員会 (DSMB) の設立と管理は、治験依頼者が作成した文書 (認可書) によって規定されます。DSMB は、事前に定められた分析ポイントが満たされたとき、例えば、試験の参加者の 50% が 6 ヵ月目の治療に達したときなどに招集されます。

このとき、治験依頼者は特定の質問に照らして検討するために DSMB にレポートを提出します。通常、DSMB は、検討している質問に関連するデータのサブセットのみを受け取ります。このデータは、しばしば盲検化されたまま、整理および分析されます。DSMB は、認可書に記載されている規則に従って、分析のため、または盲検解除のため、さらなるデータを要求する場合があります。認可書には、DSMB のどのメンバーが盲検解除されたデータへのアクセス権を持っているかが明確に記載されている必要があります。

次に DSMB は慎重かつ綿密にそのデータを分析し、できれば意見が一致した後で、助言の作成に至ります。透明性と倫理的妥当性を確保するために、このプロセスは慎重に文書化される必要があります。DSMB が作成する助言は明確に支持される必要があり、その正当性が文書化されている必要があります。

 

A2-4.24.2-V1.0

記事情報

カテゴリ:

タグ:
トップに戻る

ツールボックスを検索する