研究における患者さんの声の力

Last update: 11 11月 2015

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GSK の「患者さん中心」のプログラムの一環として、私は GSK の研究者と彼らが開発中の薬を使うことになる患者さんとを結びつけています。結びつけることで、当社の研究者は病気を抱えて生きるという問題に対する洞察を得ることができ、患者さんからのフィードバックを直接 R&D プロセスに活かすことが可能となります。

振り返ってみると、私が受けた最初の印象の 1 つは、私が会ったほぼすべての患者さんが非常に勇敢で、力強く、決意に満ちているため、病気にまったく縛られていないということでした。自らの経験を GSK と共有することで、彼らは私と同じように何らかの変化をもたらしたいと思ったのです。

2011 年、私は GSK を代表して欧州患者アカデミーに参加する機会があり、ためらわず申し込みました。患者が医薬品開発の議論だけでなくそのはるか以前のプロセスにおいても主要なパートナーとなるために、患者さんの研究への参画がますます増えていく状況を目にしたいと思っています。

患者さんの声の力には驚くべきものがあり、啓発セミナーでは私たちにひらめき、やる気、情報、意欲、助言を与えてくれるのです。GSK では議論中の病気に対して新薬開発に取り組みますが、患者さんからの声を直接聞く機会は頻繁にはありません。まして直接交流することなどなおさらないのです。従業員の中には議論中の病気を抱えて暮らす人間が家族の中にもいるため、さらに学びたいと思っているものもいれば、自らが患者である従業員もいます。

経験を共有し、意識を向上させることは単純に思えるかもしれません。とはいえ、単に話を聞くだけでなく患者さんの声を聞くとはるかに多くのことがわかります。多くの患者さんが直面したいろいろな問題を明らかにしています。適切な診断を受けること、いくつもの治療計画を経ること、薬を飲むとはどのようなことか、臨床試験に参加することはどのようなことか、医薬品を入手することに伴う困難さ、治療の副作用、忘れずに薬を飲むこと、自分の望むところとマッチしないことや今後の医薬品や研究に期待することなどがあります。

そうした患者さんの 1 人がニッキです。彼女は 2012 年 10 月に開催された強皮症に関する弊社セミナーへの参加後、他の患者さんのための権利を擁護し、英国の全国紙で意識を向上させようとしてきました。彼女は欧州医薬品庁および欧州希少疾患協議会 (EURORDIS) の専門家であり、最近 NHS に助言するリウマチに関する健康推進団体に参加しています。[link to blog]

ニッキは次のように述べています。「1997 年に全身性硬化症と診断され私の世界はひっくり返ってしまいました。でも「患者さん中心」プログラムによって、治療法が発見される望みが与えられ、またこの疾患を抱えて日々生きていくことの問題を共有し、今後の治療法に関して可能性のある分野に注目できるプラットフォームが私に与えられたのです。

そして二コラです。彼女は 2014 年 4 月末に大腸癌との闘いについて GSK と話をしてから、自らのブログを介して他の人に思いを伝えることで否定的な経験を肯定的なものへと変えることができました。[link to blog]

EUPATI のメンバーとして、私は患者さんが研究に参加する動きが 1 週ごとに、さらには 1 日ごとに勢いを増しているのを様々な角度から目にしています。これは患者さんと社会の双方にとって本当に良いことです。

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