Pauline Kitchiner 氏へのインタビュー

Last update: 24 7月 2023

インタビュー記載

Pauline Kitchiner です。ケンブリッジにある GSK の臨床試験ユニット (GSK’s Clinical Unit) に勤務しています。第 I 相試験や第 II 相試験実施のために作られた臨床試験ユニットです。実験医学に特に重点を置いています。私は、患者や健康なボランティアを治験に募集する担当チームを管理しています。

1 年ほど前にスタートしましたが、会社の大半が同意したように、情報シートまた同意説明文書が患者にまったくわかりやすくありません。冗長で、使用されている表現、用語が患者には容易に理解できないものなので、変えたいと思いました。1 年前 GSK の「患者さん中心」のグループに連絡を取り、支援を依頼しました。目的は、患者や健康なボランティア グループを作ってもらい、実際に当社の患者情報シートを見てもらい、改善できる箇所について提案してもらうためです。よりシンプルに、表現をよりわかりやすくしてもらいます。それが最初に始めた方法です。

Kay Warner 氏に連絡を取りました。彼女は GSK の「患者さん中心」のグループで連絡を取っている 1 人です。私たちは提案書をまとめ、ケンブリッジの臨床試験ユニットの承認を受け、進めることになりました。彼女が 4 人の患者を特定したところ、2 人は調査していた特定の疾患ではなく、残りの 2 人は調査していた特定の疾患でした。それは主にシェーグレン症候群でした。これを治験依頼者に承認してもらわなければなりませんでした。これは明らかに彼らの治験だったからです。非常に重要なことに、治験依頼者はこの活動を承認しませんし、患者の提案する変更に耳を傾けようとしません。

設立は非常に迅速で容易でした。患者と契約を締結しました。最初は電話で連絡を取り、依頼している活動を理解し、納得してもらえるかを確かめました。それから、同意説明文書の下書きができた後に、患者に来てもらい、実際に治験実施計画書デザインと再度この活動の目的を一緒に確認しました。

患者エキスパートの関与はどのような影響を与えましたか。

非常によい影響がありました。彼らの提案により、多くの変更がありました。さらに明確に表現されたところがありました。読むための文章の流れが変更され、疾患についても、説明の方法を変えました。変更して、彼らに読みやすくなりました。興味深いことの 1 つに、治験実施計画書には、生検に関する手順が記載されていました。患者の 1 人が生検の手順のために患者は治験に参加しないと固執しました。彼女が余りにも耐えられない気持ちになったので、実際には、実行可能性のチェックをしてもらってよかったです。このような患者の特定は私たちが考えていた以上に簡単ではないとわかるでしょう。

患者エキスパートが関与する際、課題や障害にはどのようなものがありますか。

何よりもまず治験依頼者の承認を取らなければなりません。私たちが患者の治験を進めるとは言っても、進行はしても非常に遅いからです。個人的にはみたことがありませんでした。そのためケンブリッジの臨床試験ユニット (CUC) が開始したかったのです。CUC が患者の関与を開始し、患者中心主義に移行したかったのです。

障害の 1 つに、レビューの所要時間が 1 週間しかなく、非常にきついというのがあります。私たちは事前に綿密な準備をしておきました。その段階の前に治験実施計画書のデザインに目を通したことが実際ありました。ICF のドラフトを入手したとき、たった 1 週間で作業してコメントを返さなければいけないとよくわかっていましたので、少し困難でした。私たちが次回に向けてすることは最初に時間が欲しいと依頼し、何度か円卓会議でレビューをする時間を増やしてもらうことだと思います。距離が問題なければ全員が集まることができ、面と向かっての議論が楽になります。そうすれば利点があります。

患者エキスパートの関与は活動にどのような変化を与えましたか。

そうですね、2017 年に向けて、ケンブリッジの Clinical Unit では患者に、その年に予定されている治験の治験実施計画書をすべてレビューしてもらいたいと考えています。これも治験依頼者に依存してはいますが、私たちの目標であり、私たちの希望です。これはコンセプトの段階で、治験実施計画書のレビューに向けたスタートです。それで、私たちはどの患者が協力する意思があるかを探し、特定しています。治験は彼らにとっては負担なのでしょうか。募集に影響を及ぼすでしょうか。そのようなことです。

募集がうまくいくのは、ときには大変難しいです。患者の募集が一番難しいと皆が言います。それで、同意説明文書はもちろん実際の治験実施計画書のデザインにも関与してもらうため、かなり早期の段階で患者を確保するのがはるかによいのです。その結果、患者が希望するような、患者中心の試験が実現します。記載されていることが正しく、手順が実行可能であれば募集に苦労することはないのです。

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