患者の関与 – 腫瘍学臨床試験における協力関係

はじめに

フランスの患者会 (La Ligue contre le cancer – http://www.ligue-cancer.net/) は、インフォームド コンセント フォームの審査と、臨床試験への患者参加に関する調査に患者を関与させることを目的に、Sanofi (フランス) の臨床研究ユニット (CSU) と協力関係を結びました。

ケースの説明

2 年前、Sanofi (フランス) の臨床試験ユニット (CSU) は "La Ligue contre le cancer" というフランスの患者会との有意義な協力関係を始めました。

この協力関係の成功要因は次のようなものでした。

  • "La Ligue contre le cancer" は National Institute of Research Against Cancer と共同で特定の患者委員会を設立しました。目的は、臨床試験への患者の関与を求める国家当局によって開始された、フランスの "Plan Against Cancer II" に応えることでした。この患者委員会は、インフォームド コンセントと治験実施計画書を審査できるように構成・訓練されています (審査は機密保持契約の下で行われます)。
  • Sanofi (フランス) の CSU がすでに患者向けのインフォームド コンセントのテンプレートを作成しており、業界標準として認識されています (明確なプレゼンテーション、用語集、適切な言葉遣いにより 10 年間使用されています)。
  • この協力関係は、倫理委員会に提出する前に、患者を Sanofi のインフォームド コンセントの審査に関与させることを主な目的としていました。第二の目的は、患者の洞察を集め、患者のニーズへの理解を深めるために、腫瘍学の臨床研究への患者参加に関する調査に貢献することでした。

関与する患者 (権利擁護者) のタイプ

  • 病気に関する優れた専門知識があり、優れた研究開発 (R&D) 経験があるエキスパート患者/患者の権利擁護者。

患者が関与するベネフィット

患者委員会からのフィードバックは具体的で実用的です。言葉遣いと語彙は、患者による情報への同意が理解しやすくなるように、状況に応じて修正されました。患者委員会から受け取った助言と推奨事項は次のとおりです。

  • 形質細胞とは何ですか? 白血球とは何ですか? 定義が必要です。
  • 治療の詳細をより具体的にすることが必要です。注射ですか? 頻度はどれぐらいですか?
  • 28 日間のサイクルの間に休息期間はありますか?
  • 参加期間はどのくらいですか? 事前に文書で情報を教えてもらえますか?
  • 異なるタイプの来院について詳細情報を教えてもらえますか? 静脈内注射には半日または丸一日を計画するべきですか? 入院ですか?

私たちはまた、治験実施計画書の延長概要を審査する機会をこの患者委員会に与え始めました。最初に審査を受けた第 III 相の治験実施計画書は、患者委員会から肯定的に受け入れられ、Sanofi によって考慮される次のような 3 つの推奨事項につながりました。(1) 試験デザインの重要なポイント、(2) 治験実施計画書に関する情緒的アプローチ、(3) インフォームド コンセントの提示に関する助言。

課題と障壁

プロジェクト開始時にさまざまなパートナー間で必要となる調整以外に、このプロジェクトを実行するための具体的な課題や障壁はありません。

学んだこと

同意の時点で患者に十分な情報を提供する必要があること以外に、調査の結果では、腫瘍学の治験に参加することで患者が遭遇するその他の困難が強調され、将来考慮されるべき重要な方向性が示されました。

  • 試験の開始時: インフォームド コンセントのプロセスの複雑さ。患者は多くの場合よりよい治療法を探しているため、これが潜在的な誤解を伴う一歩となります。
  • 試験中: 患者が直面し、常に対処されているわけではない問題や制約。たとえば、交通費の払い戻しを受けるまでの時間、病院で過ごす時間、自分が治験実施計画書の中のどの時点にいるのかに関する知識の欠如、医療担当者と話す必要性など。
  • 試験の終了時: 患者は、結果を受け取って、試験後に起こることに対して十分に準備する必要があること。文書に記載された次の声明で、患者委員会の審査手順が承認されます。"このインフォームド コンセントは、Ligue contre le cancer の患者委員会によって審査されています。"
  • Sanofi は、2014 年にフランスでこのプロセスを実施した最初の企業です。現在私たちは、この協力関係を継続し、将来の治験実施計画書やその他の治療分野に拡大して、患者調査の結果に従って具体的な行動を実施する予定を立てています。
  • 今日、腫瘍学の治験向けに Sanofi (フランス) の CSU が作成したインフォームド コンセントはすべて、倫理委員会に提出される前に患者委員会によって審査されています。

A3-Oncology-trial-V1.0

添付文書