Dimitrios Athanasiou 氏へのインタビュー

Last update: 19 7月 2023

インタビュー記載

Dimitrios Athanasiou と申します。私は、デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者の親です。デュシェンヌ型筋ジストロフィーおよび希少疾病一般のフルタイムの患者の権利擁護者です。私の息子は、4 年前に希少疾病であるデュシェンヌ型筋ジストロフィーとの診断を受けました。3,500 名の子供たち、そして主に男の子が同じ診断を受けています。そして、息子がその診断を受けた後、ギリシャでは知識レベルは良好でしたが、権利擁護のレベルが十分ではないことが明らかになりました。そういうわけで、私の最初の仕事は同じような病状の子供を持つ同じような状況の親をギリシャで組織することでした。そこから、スタートしたのです。

前進するに従って、自身をトレーニングする必要性が明確になりました。疾患についてより良く知る必要がありました。規制当局についてより良く知る必要がありました。医薬品開発のプロセスについてより良く知る必要がありました。そして、自分の仕事に役立てるため、教育を受けようとしました。幸運なことに、EURORDIS のサマー スクールの 1 つに参加できました。そこで基本的な知識を得たのです。さらに幸運なことに、EUPATI に長期間にわたって関与しました。そこでの 18 ヶ月間で、いわば新米の患者の権利擁護者から患者エキスパートへと段階を踏んでいったことは、自身の仕事にとって本当に役立ちました。

トレーニングの後には、どのような利害関係者がいるのかについて、よく理解できるようになって
いました。バランスと利害とは何か、共通目標を達成するため、どうすれば彼らが協力するか、または協力しないか。そして、患者の権利擁護者として、すべての疾患を対象に新薬を市販するために全員が協力するよう促進することが自分の仕事であること。

トレーニングは、医薬品開発プロセスの全般における自分の立ち位置についての視点を私に与えてくれました。その後、どのギャップとどの領域を自分の専門にするか、およびそのプロセスに影響を及ぼす方法を特定する機会を与えてくれました。医薬品はどれぐらいのスピードで患者の回復に効果を及ぼすようになるのか。EUPATI のトレーニングから必要な部分を集めて、それに集中して下調べをします。トレーニングは、交渉のテーブルにおいてバランスのとれた立場で、すべての利害関係者と1 対 1 で交渉するためのツールを提供しています。なぜなら通常、患者の権利擁護者は、知識と理解不足のために対等なパートナーではないからです。

対等なパートナーとなるために、トレーニングは非常に重要です。そして、全員があなたの知識に疑念を持っていても、十分なトレーニングを受け、下調べと勉強をしているなら、あなたが協力するにふさわしい優れたパートナーであることを示すことができます。

患者の権利擁護にどのように関与してきましたか。

元々は、国内の権利擁護に関わっていました。その後、The United Duchenne Parent Project から、グローバルな組織に関与しました。グローバルな組織の委員としての私の役割は、規制当局とのやりとりを行うことです。デュシェンヌ型筋ジストロフィーの治療のためいわばより良く、より安価な薬を製造するために、国内およびヨーロッパの規制当局、HTA、製薬企業、学界とやりとりを行ってきました。希少疾病であるがゆえに、このトレーニングによって欧州医薬品庁において患者エキスパートとなる機会がありました。このトレーニングは、そこでよりよい仕事をするために私を手助けしてくれる強力なツールでした。これによって、臨床の治験実施計画書をより良く評価できました。その背景になる医薬品をより良く評価し、理解することができました。

不明な点があると、いつもトレーニング モジュールに戻りました。必要なものはすべてツールボックスの中にありました。このようにツールボックスは、少なくとも臨床試験のデザインにおける科学的な助言や息子の疾患について、私が仕事をする上で欠かさせないバックアップでした。これがなければ、大きく異なっていました。少なくともヨーロッパ レベルで、このツール ボックスに代わるようなレベルのものを見つけるのは、非常に難しいです。

患者の権利擁護者としてスタートしたときには、治験について何も知りませんでした。トレーニングや懸命に仕事をしたこと、そして他の患者と交流を行ったことで、治験および一般的に使用されているモデル、およびそれらのモデルがデュシェンヌ型筋ジストロフィーにどのように対応できるかについてより良く理解できるようになりました。

治験について十分に理解できるほど強くなり、多くの学習を経た後、私は現在も私たちが市販しようとしている新薬の運営委員会に参加しています。そして、この治験を患者にとって意味あるものにするために、スタート段階から患者が関与しフィードバックしてあらゆる患者が薬を使えるようにすることが重要です。それが重要なのは、数多くの治験が試験デザインのために失敗しているからです。

インフォーム ドコンセントのプロセスは、非常に複雑です。治験に参加する人々、特に子供たちを対象とする場合は、彼らが自分たちが何に参加しようとしているのか十分に理解するようにしなければなりません。一般的に、私たちのコミュニティでは、患者の権利擁護がその点で強力であるため、私たちはインフォームド コンセント フォームについて確実に協議するようにし、非専門家でも理解できる言葉を使用し、人々が必要なすべての情報を含めるように努めています。フルタイムで働く私たち患者の権利擁護者にとっても、いわば他の組織について知り、 EUPATI の他のフェローにより多くの経験を尋ねる場所を持つことがとても大切です。私たちは単独では行動できません。私たちは協力し、彼らの経験を頼りにしながら、自分たちのコミュニティのベネフィットのために経験を積むこともできます。

3 年半前、私は末期の希少疾病患者の親としてスタートし、この 3 年半の間に、ギリシャでいわば患者の権利擁護グループをなんとか組織しました。現在は、グローバル組織の役員の 1 人です。欧州医薬品庁の科学アドバイザー、専門家、患者エキスパート、および、ときに応じてその他の多くの役割と立場があります。物事を前進させるには、自身の経験や時間によって貢献する必要があります。

障壁とは私たちが心の中に置いているだけのものであり、患者のために私たちが求める結果が得られるまで、それを取り除こうとし続けるべきであるということを付け加えたいと思います。

トップに戻る

ツールボックスを検索する