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規制プロセスへの患者の関与のためのガイダンス

公開済み、引用可能: Haerry D, Landgraf C, Warner K, Hunter A, Klingmann I, May M and See W (2018) EUPATI and Patients in Medicines Research and Development:Guidance for Patient Involvement in Regulatory Processes. Front.Med.5:230. doi:10.3389/fmed.2018.00230

医薬品研究および開発プロセス全体での患者の関与のための包括的原則

欧州患者アカデミー (EUPATI) は、患者団体、大学、非営利団体、製薬会社のパートナーの33 の団体からなる全欧州革新的医薬品イニシアティブ (IMI) プロジェクトです。EUPATI 全体で、「患者」という用語は、あらゆる疾患にあるすべての年齢層のグループを意味します。EUPATI は、疾患固有の問題または治療ではなく、一般的に医薬品の開発のプロセスに焦点を当てています。適応症に関する情報や、年齢固有のまたは特定の医学的介入については、医療従事者や患者団体が扱うべき分野であり、EUPATI の活動範囲には含まれません。詳細については eupati.eu/ をご覧ください。

医薬品の開発と評価に関与している専門家の大部分は、民間部門および公的部門に所属する科学者です。特定の疾患を伴って生活することがどのようなものあるか、ケアがどのように行われ、医薬品が日々どのように使用されているかを理解するために、患者の知識と経験を引き出す必要性はますます高まっています。これらの情報は、新たな効果のある医薬品の発見、開発、そして評価を改善するのに役立ちます。

あらゆる疾患にあるすべての年齢層の患者の代表とその他の利害関係者との組織的なやりとりは必要であり、また医薬品の使用者の見解を検討でき、かつ検討すべき国内および欧州レベルでの情報交換と建設的な対話を可能にします。医療制度だけでなく、医療行為、法制度も異なる可能性がある点を考慮に入れることが重要です。

私たちは、医療専門家団体、受託研究機関、患者および消費者団体*、学界、科学および学術団体、規制当局および医療技術評価 (HTA) 機関および製薬業界などの、さまざまな利害関係者との緊密な協力と提携を勧告します。患者の関与により、患者とその他の利害関係者間の透明性、信頼、そして相互尊重が向上することは、これまでの経験が示しています。

医薬品の発見、開発および評価への患者の貢献が、利用できるエビデンスと見解の質を高めることが知られています。[1]

さまざまな利害関係者との患者の関与に関する既存の実施基準は、研究開発 (R&D) の全範囲を網羅しているわけではありません。EUPATI のガイダンス文書は、医薬品の研究開発プロセス全体への患者の関与の統合をサポートすることを目的としています。

これらのガイダンス文書は、規範的なものではなく、ステップごとの詳細なアドバイスを提供することを意図したものでもありません。

EUPATI のガイダンス文書は、医薬品の研究開発 (R&D) プロセス全体への患者の関与の統合をサポートすることを目的としています。個別の状況、国内規制、またはそれぞれのやりとりの独自の必要性によりガイダンスから逸脱することも考えられます。本ガイダンスは、最良の専門的判断を用いて個々の要件に適応させる必要があります。

患者の関与を扱う個別のガイダンス文書が 4 種類あります。

  • 製薬業界主導型医薬品 R&D
  • 倫理委員会
  • 規制当局
  • 医療技術評価 (HTA) 。

各ガイダンスで患者の関与の機会が現在ある分野を示しています。このガイダンスは、進展を反映するように定期的に見直し、改定する必要があります。

このガイダンスは、規制面での患者の関与を扱っており、成熟した「欧州医薬品庁、患者、消費者および患者・消費者組織間の相互作用」を活用します。

 

次の価値はガイダンスで認識されており、提案されている業務慣例の採用に向けて取り組まれています (7 項)。価値とは以下のとおりです。

関連性 患者のもつ知識、見解、経験はユニークで、規制活動に欠かせない側面に大きく寄与します。
公平性 患者には利害関係者と同等に規制活動に貢献する権利があり、効果的に関与できる知識や経験を持っています。
公平性 規制活動への患者の関与は、特定の健康問題をもつ患者の多様なニーズを規制法規とガイドラインの厳格な要求事項を補いつつ理解するよう努めることで、公平性に寄与します。
合法性 患者の関与は、規制による決定による影響を受ける人々の規制活動への参加を促進し、意思決定過程の透明性、説明責任および信頼性に寄与します。
能力構築 患者の関与のプロセスは、規制活動への関与の障壁に対処し、患者と規制当局が協力する能力を構築します。

 

以降に策定するガイダンスはすべて、4 つの EUPATI ガイダンス文書で述べたやりとりを扱う既存の国内規制と整合する必要があります。

免責事項

EUPATI のガイダンスは、医薬品の研究開発 (R&D) ライフサイクルを通して、医薬品の R&D への患者の関与の統合をサポートすることを目的としています。

これらのガイダンス文書は、規範的なものではなく、ステップごとの詳細なアドバイスを提供することを意図したものでもありません。このガイダンスは、特定の状況、国内の法律、または各相互作用の必要性により使用するべきです。本ガイダンスは、最良の専門的判断を用いて個々の要件に適応させる必要があります。

本ガイダンスが法的問題に関する助言を提示している箇所については、明確な法的解釈として提示されたのでも、正式な法的アドバイスの代わりとなるものでもありません。正式な助言が必要であれば、関与する利害関係者がそれぞれ、法律に関する部署があれば相談するか、管轄の情報源から法的な助言を求める必要があります。

EUPATI は本ガイダンスの利用により生じた、いかなる内容のいかなる結果についても責任は負いかねます。

EUPATI プロジェクトは助成金契約番号 115334 のもと、革新的医薬品イニシアティブ合同事業からの支援を受けました。これは欧州連合の第 7 次枠組みプロジェクト (FP7/2007-2013) と EFPIA 企業の出資金からなる財源援助です。

適用範囲

このヨーロッパ向けガイダンスは、ヒト用医薬品に関して、患者と医薬品規制当局の間の相互作用を扱っています。「患者」は、個人としての患者、そのケア提供者、または関連する専門知識を持つ患者組織の代表を意味します (4 項)。多くの企業が規制当局 (たとえば、欧州医薬品庁 (EMA) や各国の所轄官庁) から非臨床試験に関する科学的な助言を求めています。患者組織は、患者のケアに関心を寄せ、患者が運営組織の大多数の会員を代表する非営利組織です。

ガイダンスは、関与にフォーカスし、患者の見解の科学的な収集 (つまり、疾患および治療の心理社会的影響に関する定量的および定性的な体型的研究) を除外しています。図 1 は、医薬品の R&D のライフサイクル全体で現在患者が関与できる部分を示していますが、これは患者の関与を制限することを意味したものではありません。関与の機会は時間の経過とともに変化および拡大する可能性があります。

「患者」を定義する

「患者」という用語は、さまざま共同プロセスの中で患者、患者の擁護者および患者団体から要求される異なる種類のインプットと経験を反映しない不正確な用語として一般的によく使用されます。

本文書およびその他の EUPATI のガイダンス文書で提示されている患者の相互作用の潜在的な役割について用語を明確化するため、私たちは以下の定義で「患者」という用語を使用します。

  • 「個々の患者」とは、疾患と共に暮らしているという個人的経験を伴う人を意味します。「個々の患者」は、 R&D または規制プロセスに関する技術的知識を持っているかもしれませんし、持っていないかもしれませんが、彼らの主な役割は、自身の主観的な疾患と治療の経験で貢献することです。
  • 「介護者」とは、家族または仕事として、あるいは有償またはボランティアのヘルパーのように、個々の患者をサポートする人々を意味します。
  • 「患者の権利擁護者」とは、特定の疾患とともに生きる患者のより大きな集団をサポートする洞察と経験を持つ人々を意味します。「患者の権利擁護者」は、組織と提携している、または提携していない可能性があります。
  • 「患者団体の代表者」とは、特定の問題や疾患領域について患者団体の総括的な意見を述べることを委任された人々を意味します。
  • 「患者専門家」は、疾患固有の専門知識に加えて、トレーニングや経験を経て R&D や規制関連業務の技術的知識があります。たとえば EUPATI フェロー は医薬品 R&D 全般に関して EUPATI のトレーニングを受講した専門家です。

意見が主観的で非難の対象になるという理由で、個々の患者を利害関係者との共同作業に関与させるのを留保するかもしれません。しかし、EUPATI は、規制当局と連携して個人の関与を排除することなく、公平性の価値観を浸透させます。患者タイプと活動内容の点で最適な患者の代表を選ぶやりとりを開始するのは、機関の裁量に任せるべきです (7 項参照)。個々の患者が関与する場合は、もし存在すれば、関連患者機関に通知したり、支援や助言の相談をしたりすることを提案します。

関与前に、いかなる共同プロセスに関しても、関与する人の意見や義務の種類は合意を得ておく必要があります。

ガイダンスの根拠

規制上の問題における患者の関与の範囲は、ヨーロッパの国々および地域の間でかなりの差があります。

EMA は 1995 年の創設以来、利害関係者とやりとりをしています。これらの利害関係者との関係は、時間の経過とともに進化し、やりとりの種類と程度は、利害関係者グループと EMA の活動の種類により異なります。EMA の管理委員会と特定の科学委員会には、患者と消費者も会員として参加しています。

EMA により利害関係者の関与を経験するベネフィットは、複数の国の規制当局が国内レベルでも患者の関与のための枠組みを実施するという結果が得られることです。ほとんどの国の規制当局は、EMA の経験を活用しています。EMA での患者の関与は、ヨーロッパの法制により規定されています[2]。EMA の管理委員会とさまざまな科学委員会は、EMA とその利害関係者間の関係の開発を担当しています。
ヨーロッパの法制では、以下のように定義しています。

  • 「患者・消費者ワーキング パーティー (PCWP)」を介した、EMA、患者組織および消費者組織間の直接のやりとり
  • 患者組織および消費者組織へ明確で有用な情報を提供する枠組み
  • EMA 管理委員会、オーファン医薬品委員会 (COMP)、小児委員会 (PDCO)、先進医療委員会 (CAT) における患者会員、科学的助言ワーキング パーティー (SAWP) と医薬品安全監視・リスク評価委員会 (PRAC) における科学的助言およびプロトコル支援手順などの科学的な形態でのやりとり
  • 加えて EMA では、直接の協議を介して、患者の意見を収集する方法が導入されています。

今日までに得られた経験は、EMA の活動への患者の参加により、規制プロセスにおける透明性と信頼、および、規制当局と患者組織・消費者組織間の相互尊重が向上することを示しています。EMA の活動への患者の貢献をサポートかつ促進し続けることが EMA にとって重要であることは、経験が裏付けています。

類似した法規定が国内レベルでは欠如していることがあります。法規定がない場合、各国の所轄官庁が EMA の経験にもとづく枠組み、あるいは独自の枠組みを策定します。このような枠組みのために検討されるべき主な要素には以下が含まれます。

  • やりとりにおける患者の役割を定義
  • 特定の制度上のプロセスにおける患者の関与に関する提言を含める。
  • トレーニングプログラムを開発
  • すべての利害関係者に適用する、エキスパートの報酬の概念を検討
  • さらなる改善と機関と患者間の協働のためやりとりを継続的に評価して、方法と慣行を確立および標準化

あらゆる枠組みは定期的にレビューされる必要があります。

医薬品規制における患者の関与の目的

患者とのやりとりを合理化し、互いのベネフィットが期待される領域を重視することが、枠組みを実施する際に検討すべき 2 つの基本原則です。

目的は、患者の積極的な関与を介して、透明性、および患者コミュニティとの信頼関係をさらに確立することです (参加-協議-情報)。この目標を達成するために、以下のような具体的な目的を実現すべきです。

  • 規制機関が疾患の実生活での経験とその管理にアクセスして、医薬品の現在の使用に関する情報を入手するのをサポートすることこれは、ベネフィットとリスクの意思決定を目的とする評価プロセスに提供される科学的エビデンスの価値を、患者が認識して理解するのに貢献します。
  • 患者および患者団体の代表者の意見が聞き届けられ、協議され、政策および計画の策定に含められることを確実にすること
  • 医薬品の開発、評価、承認、モニタリングおよび情報提供といった状況下における、規制機関の要求事項と役割に関する患者組織の理解を高めること
  • 安全かつ合理的な医薬品の使用における彼らの役割をサポートする目的で、患者団体の支持者に対して (e. 個々の患者と接触するため)、一連の情報交換を促進かつ奨励し (内容や提供に関する) コミュニケーション ツールを最適化すること
  • ベネフィットとリスクの評価と関連する活動における患者の参加を促進し、患者の価値観と意向を把握し、医薬品開発の初期段階から評価および市販後調査までの医薬品開発のライフサイクル全体で、医薬品の現在の使用と治療環境に関する情報を入手すること

これらの目的の達成には、規制当局、国内の保健省およびその他の関連する利害関係者の間の緊密な協力だけでなく、患者、医療従事者および彼らを代表する組織と積極的に関わり良好なやりとりをすることが必要です。

推奨される業務慣例 (やりとりに関する EMA の枠組みにより改編)

欧州レベルでの EMA の経験にもとづき、以下の立場で患者は規制当局の活動に参加することができます。

  • 一部の規制当局の (科学) 委員会またはワーキンググループ、EMA の場合は EMA の管理委員会の (EU の組織により正式に指名された) 会員 (および代替要員)
  • 個々の エキスパート
  • 特定の問題について団体の見解を表明するための議論に求められて参加する特定の団体の代表
  • EMA または規制当局の業務のある一定の側面における、必要に応じたオブザーバー

規制当局は、適格性基準を確立すべきです。

規制当局の活動に患者が団体の代表としてではなく個人として参加する場合、患者はあらゆる利害関係を公表するとともに、その他のエキスパートとして規制機関の行動規範を遵守すべきです。加えて、規制機関に関与する団体は、その活動と資金元について完全な透明性を備えているべきです。

4 項で特定されている目的を達成するために、以下の 6 つの要素を重要事項として検討すべきです。

  • 患者団体のネットワーク (他の規制当局との協力の可能性あり)
    患者団体ネットワークにより規制機関は、多様な専門知識と利害関係を伴う幅広い種類の団体との、一貫性があり目的が明確なやりとりを構築することができます。選択基準を適用すべきです。このような基準により、規制機関は透明性の高い方法で患者を代表する最も適切な組織との連絡を確立する必要があります。ネットワーク内で、基準は調整されるべきです。
  • 規制当局内で設立された患者団体の交流フォーラム
    これは、ヒト用医薬品および (関連する場合は) 医療機器に関わる問題についての、患者組織との対話と交流のプラットフォームです。このプラットフォームを通じ、規制機関はそのさまざまな取り組みに関して、通知を行うとともに、患者からのフィードバックと貢献を得ます。プラットフォームには、高齢者や女性といった、医薬品開発にあまり関与がされていない特別および脆弱な集団を代表する、さまざま種類の患者と組織の均衡のとれた代表を含みます。全体的なやりとりにおいて、ギャップと優先順位をさらに特定するためのフォーラムを提供すべきです。
  • 医薬品の評価と情報への患者の関与を促進するため、自分の罹患している疾患およびその治療においてエキスパートとして活動する個人としての患者のプール
    エキスパートのプールの編成により、規制機関は製品関連の活動、製品情報とコミュニケーション素材のレビューに関与可能な患者を、迅速かつ効率的に特定することができます。
  • 特にコミュニケーション分野でのやりとり これによって、一般向けの情報の拡散のための既存の構造に価値ある貢献ができます。さらに、この領域での協力は、医薬品のベネフィットとリスクに関して、検証済みの最新情報の患者への提供を促進し、医薬品の安全で合理的な使用に関する一般向けの明確なメッセージを用意し、拡散するにあたって貢献します。患者に対するあらゆる情報素材は、読みやすさと文言と内容の適切性を改善するため、患者の代表によってレビューされるべきです。
  • 能力構築、トレーニングへのフォーカス、法制度についての意識の向上 彼らの貢献を意味あるものにするため、患者は規制機関の要求事項および評価プロセスにおいて患者に期待される役割を理解する必要があります。トレーニング プログラムを利用できるようにすべきです。一部の患者組織または協力プロジェクトは、患者の認識されている権利擁護者としての役割を強化するために独自のトレーニング素材を開発しています。
  • 財政的支援 規制機関の活動に寄与する患者には、財政的支援が提供されるべきです。財政的支援により、患者の貢献を認めるとともに、彼らの独立を促進します。患者はエキスパートとして認識され、他のすべてのエキスパートともに報酬に関しても同じ基準で扱われるべきです。場合によっては、参加を可能にするために、患者は追加的支援を必要とすることがあります。

相互作用の定義

各相互作用の前に、次のことを相互で合意しておきます (該当する場合)。

  • 患者が関与する活動の目的や合意のもと体系的なやりとりを構築するための共通の関心領域。これにより、いずれの立場にも、独立性、プライバシー、機密事項、予想される事柄に関して必要な保護ができます。
  • インプットの種類と関与する者の要求事項
  • やりとりのツールと方法。たとえばミーティングの種類や頻度、基本原則、報酬、評価。
    • 相互作用の方法 (会議、電話会談など) は、患者や患者団体の都合を最優先にし、話し合い、相互に合意されるべきです。やりとりに本人によるミーティングやイベントの展開や提供が必要となる場合、適切な開催場所に関する既存の行動規範、提供するホスピタリティのレベルに従います。
    • イベントを運営する際、意図する参加患者オーディエンスの出席能力にも配慮し、アクセス、旅行の援助、イベントの申し込みを可能にするように適切な対策を講じる必要があります。
  • 独立性が確保された状態で長期的な業務上の関係を育成するため、望ましい患者や患者パートナー機関
  • 関与する患者や患者代表のタイプのプロファイルと人数
  • 活動のアウトプットの活用方法
  • 関与した患者への結果の通知方法と時期
  • 同意内容、機密性、やりとりに関する合意内容 (会合の種類、頻度、報酬) などの契約期間と条件
  • 個別の活動による他の要素

患者の特定、相互作用

相互作用に関与する患者の特定方法は多くあります。主なルートは次のとおりです。

  • 既存の患者団体
  • EUPATI や同様のプロジェクト
  • 患者の参加を募集する宣伝の機会
  • 一般公募
  • 医療提供者、病院、研究者、その他機関との既存の関係
  • 関連団体により以前送付されてきたリクエスト
  • 現在ある諮問委員会や団体 (EMA の患者・消費者ワーキング パーティー、EFPIA のシンクタンクなど)
  • 第三者機関

適格性基準

患者団体

患者関与の透明性を高めるために、機関と患者団体は、ウェブサイトを通して年ごとに協働作業を公表するよう計画する必要があります。個人としての患者の氏名は、その患者が一般的な諮問協議会のメンバーとなった場合には公表されうるが、その他の場合には公表されるべきではありません。

患者組織は、規制当局とのやりとりにおいて積極的役割を果たすよう取り組む必要があります。

患者組織は、欧州連合 (EU) または欧州経済領域 (EEA) の加盟国内に設立され、以下の基準を満たす必要があります。

 

合法性: 患者組織は EU または EEA の加盟国の一つで登録済みである必要があります。EU または EEA 加盟国で登録されていない国際的組織の場合、EU 内でのフォーカスと活動を示す追加情報を提出する必要があります。
使命と目的: 組織または個人としての患者エキスパートは、明確に定義された自身の使命と目的を持ち、規制当局のウェブサイトで自身が公開されることに同意すべきです。
活動: 患者組織は、その活動の一部として文書化されるべき (組織または個人のウェブサイトで公開されるレポートを通じてなど) 医薬品 (および関連する場合は医療機器) における特定の利害を持っている必要があります。
代表: 団体は、EU および EEA 全体または関連する国内レベルで患者を代表すべきです。EU 健康フォーラム、欧州議会なで、既にコミュニティレベルで登録されている団体は、適切に患者を代表している、または医薬品規制活動に関与していると考えられています。

特定の疾患または治療領域での欧州との関連性が欠如している場合、欧州全体との関連がある団体が優先されるものの、国内団体の関与が検討されることがあります。国際的団体も、EU または EEA 域内における事務所を含め、欧州の拠点と代表権がある場合は、適格性があると考えられます。

構成: 団体は、患者、ケア提供者または選出された代表である会員によって選ばれた運営組織を持つべきです。
説明責任と協議方法: 団体の声明と意見は会員の見解と意見を反映する必要があり、会員との適切な協議手順を定めるべきです。特に団体は、会員からおよび会員に向けた、双方向の対話を可能にする適切な情報のフローを確実に設定すべきです。
透明性: 団体は、規制当局に対し、公的および私的な資金源を提供している組織の名前と、それぞれの財政的貢献を絶対額および団体の予算に対する全体的な割合として開示する必要があります。企業のスポンサーシップとのあらゆる関係は明確で透明であるべきです。この情報は、毎年 EMA に伝達される必要があります。

傘下団体の場合は、関連する会員のリストを当局が利用できるようにすべきです。

団体は登録済みであることを、公的および私的な資金源、およびそれらの活動に関する情報を含めた財政情報とともに、団体のウェブサイトで公開する必要があります。

団体は、スポンサーとの関係およびスポンサーからの独立を規定する行動規範およびポリシーにしたがう必要があります。

規制当局は、透明性のある事前に規定された法規に従って財政情報を評価します。

報酬

患者は個人としてだけでなく団体の一員としても、自らの意思で活動に関与する状況が多いということを認識しておく必要があります。したがって、次のことに配慮が必要です。

  • かかったすべての時間に経費を足して報酬として支給する。
    • 提供されるいかなる報酬も、公正で関与の種類に見合ったものであるべきである。理想としては、費用は払い戻しよりも団体のパートナーに直接支払われるとよい。
  • 活動に関与する患者の特定や支援 (ピア サポート グループ、研修、準備) の際に患者団体が負担する費用を埋め合わせる。
  • 交通や宿泊など、参加の計画調整を援助する。

報酬には現物支給の間接的なベネフィット (患者団体の無料で提供するサービス) や、患者や患者団体に提供される現物支給の非財政的ベネフィット (講習会、ウェブサイトの設定) も含まれます。

書面による合意

書面による合意で少なくとも明確に規定しておくのは、活動とその目的の説明、活動中のやり取りの性質、合意事項 (該当する場合) 、リリース、機密保持、報酬、データのプライバシー、コンプライアンス、利益相反の申告、スケジュールです。相互作用は、共同作業の基本的要素 (例えば関与の規則、コンプライアンス、知的財産、財政支出) が最低限記載されている合意書に基づいて進展します。合意書が明確であり、適切な知的共有を限定しないように配慮が必要です。

実施とモニタリング

患者の関与の枠組みは、段階的または試験段階後に適宜導入することができます。完全実施後、患者が一般的および製品特有の問題の両方に関与していて、団体と個々のエキスパートである患者との確立されたプールがあるだけでなく、やりとりのためのフォーラムがある場合、以下を含むやりとりに関する公的な年次報告が作成されるべきです。

  • やりとりの有用性を評価する指標 (やりとりの種類によって定義される) の分析
  • ターゲットを絞った調査を介して患者とその代表団体から受け取ったフィードバック
  • 規制当局自体から受け取ったフィードバック
  • 団体および個々のエキスパートとして患者が関与した活動の概要
  • 将来的な患者のやりとりのための戦略を含む、今後推奨される方法の提言

付録 1 – 規制プロセスへの患者の関与のロードマップ - 例 EMA

付録 2 – レビュー済み実施基準

認識された基準の多くは、このガイダンス文書の重要な土台となります。

  1. ECAB プロトコル (1997 年創設 EATG の科学ワーキンググループ European Community Advisory Board [ECAB] に関する記述や作業手順書)
  2. 欧州医薬品庁人間科学委員会の「患者・消費者団体とのワーキングパーティー」 (PCWP) 手順の指令、目的、規則 (2013 年 5 月 30 日)
  3. EMA 人間科学委員会の「患者・消費者団体とのワーキングパーティー」 (PCWP) 全適格団体との会議議事録 (2014 年 1 月 31 日)
  4. EMA の活動における患者および消費者の今後の関与に関する 2009 年 12 月 10 日付 EMA 査察論文
  5. 患者や消費者との連携に関する EMA リーフレット (2015 年 4 月 22 日更新)
  6. 相互作用に関する EMA の枠組み (2014 年 10 月 16 日改訂)
  7. 1997 年、ノルウェー、ベルゲンで開催された ECAB 会議からの提言
    EATG ECAB 「我慢できない患者 - 怒りから行動主義へ」
    European Community Advisory Board の歴史、活動モデル、関連性、見通しに関する体系的なレビュー
  8. FDA 患者代表プログラム
  9. FDA 患者中心の医薬品開発、患者の声:FDA の患者中心の医薬品開発イニシアチブからの一連の報告書
  10. FDA 患者中心の医薬品開発:規制当局の意思決定におけるベネフィットとリスクの評価の向上
  11. WMA ヘルシンキ宣言 (世界医師会ヘルシンキ宣言) - Ethical Principles for Medical Research Involving Human Subjects (ヒトを対象とした医学研究の倫理的原則)http://www.wma.net/en/30publications/10policies/b3/index.html

参照文献

  1. EMA の枠組みより抜粋。European Medicines Agency (2014) EMA/637573/2014. http://www.ema.europa.eu/docs/en_GB/document_library/Other/2009/12/WC500018013.pdf.Last Accessed 21.11.2016.
  2. Regulation (EC) No 726/2004 http://ec.europa.eu/health/files/eudralex/vol-1/reg_2004_726/reg_2004_726_en.pdf.Last Accessed 21.11.2016.

*消費者は医療の議論において利害関係者と認識されています。EUPATI の適用範囲では消費者よりむしろ患者に焦点を当て、教材やガイダンス文書にそれが反映されています。

添付文書