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第 II 相試験

はじめに

第 II 相試験は、第 I 相が順調に完了した後に開始されます。第 II 相では治験医薬品を、その有効性 (および安全性) についてテストします。第 II 相で実施される試験は通常、その薬剤が目的の疾患や症状を治療できるかどうかを見極めるための、治療探索の試験になります。治験医薬品が不合格となる場合、その理由は通常、第 II 相試験でその薬剤が期待通りの効果を上げないこと、または患者に予想外の毒性作用を与えることが示されたからです。

第 II 相試験における重要な質問

  • この薬剤は患者にとって安全か。(安全性)
  • この薬剤は身体に対して何をするか。(薬力学 (PD))
  • この薬剤は患者に効くように思われるか。その場合、どのくらいの用量か。(効果)
  • 検証的試験はどのようにデザインする必要があるか。(エンドポイント、標的集団、投与中のその他の薬剤 (併用薬) など)

第 II 相試験の特徴

参加者

第 II 相試験は大規模な参加者集団 (通常 100 ~ 500 名) に対して実施されます。多くの場合、各治療群に 30 例以上の参加者が登録されます。参加者は通常、厳格な選択基準を用いて選定されるため、試験対象母集団は比較的均質になります。試験母集団が均質なことにより、試験結果の解釈がしやすくなります。

期間

第 II 相試験は通常短期間であり、数週間から数か月程度で行われます。

治療効果の調査:概念実証 (POC) 試験

第 II 相試験では、治験医薬品が特定の患者集団において目的となる適応を治療できることが示されなければなりません。これは「概念実証」(PoC) と呼ばれています。概念実証試験では、活性または「反応」の存在を確認できるよう、臨床的改善が明確に示される必要があります。これらの試験の成果や結果は、第 III 相の医薬品開発に進むべきか否かの決定を行う際に検討されます。

投与の用量レベルおよびスケジュールの推定:用量反応試験

第 II 相試験では、最適な投与の用量レベルおよびスケジュールの情報も収集されます。概念実証は通常、偽陰性の結果を最小限に抑え、最良の仮説検定を行い、薬力学的 (PD) 効果を最大限に高めるため、最大耐量 (MTD) で検証が行われます。

用量反応試験の目的は次のようなものです。

  • 最小有効量を見極める
    • 効果が認められる最小限の用量
  • 至適用量を見極める
    • 最適な (目的の) 効果が認められる用量
    • MTD が忍容されないリスクを軽減

用量反応試験では通常、無作為化並行群試験を用いて 3 種類以上の用量レベルが検討され、そのうち 1 つはゼロ (プラセボ) の場合もあります。

用量反応データは重要であり、正式な用量反応試験からだけでなく、その治験医薬品の以前の試験で得られた他のあらゆる可能な情報源からも収集する必要があります。

 

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