患者の関与 – 臨床試験デザイン

はじめに

患者および患者組織を通じて、クッシング病の臨床試験デザインに意見を提供した患者関与の例です。協議は Novartis および各チーム (アメリカ、カナダ、ブラジル) の看護師、クッシング病患者
(アメリカ)、そして介護者および患者組織の代表者の間で行われました。

ケースの説明

このケースの目的は以下の通りでした。

  • 原案の各部に対する患者、介護者、擁護者、クッシング病臨床試験開発に関する研究調査コーディネーターからの具体的なフィードバックの取得
  • クッシング病試験の発生プロセスに将来影響を及ぼす可能性のある患者と研究団体による、懸念となりそうな分野の特定
  • クッシング病患者に対し、関連ツールや教材を使って Novartis が新製品開発を支援する方法を特定

関与する患者 (権利擁護者) のタイプ

  • 個人的な疾患を持つ患者
  • 病気に関する優れた専門知識を持つが、R&D 経験がほとんどないエキスパート患者または患者活動家団体
  • 病気に関する優れた専門知識があり、優れた R&D 経験があるエキスパート患者または患者活動家団体

患者が関与するベネフィット

以下のトピックを議論し、開発チームに伝えました。

  • 患者と治験責任医師のコミュニケーション、登録、教育、心理社会的サポート、アクセス、追跡、報告、フォローアップなど、まれな疾患の試験をデザインするときには考慮すべき複数の問題がある。
  • 患者の視点からの主な障壁として調査期間、交通および訪問スケジュールが挙げられた。
  • 臨床試験では患者活動家団体との協力が重要である。登録を後押しするため、患者活動家団体を活用して試験に関する情報を公表し周知する必要がある。
  • 概念実証と、調査中の薬剤が患者にとって重要である可能性を考慮する。

結果

  • 試験のデザインは、患者のニーズによりよく合わせられていました。
  • さまざまな視点と見識により、調査デザインをよりよく知らせることができました。

課題と障壁

特に障壁はありませんでした。

学んだこと

ニーズにより、患者活動家団体は以下のようなトピックを含む議論に、より入念に準備して参加できるようになります。

  • 臨床試験とは何か。
  • なぜ臨床試験が重要か。
  • 臨床試験に必要な時間と、臨床試験において何を期待するべきか。
  • なぜ特定の試験が臨床試験に必須であるか。こういった試験の管理を容易にする
    ヒントとなるものが提供されることもある。
  • 臨床試験のクロスオーバーとは何を意味するか、またなぜそれが必要か。

添付文書